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クルマde給電とは?車と住宅の新しい繋がりについてご紹介!

Takayoshi Kyoda

Takayoshi Kyoda

静岡県静岡市在住。30歳を機に、新たな挑戦としてライティング業を始めた駆け出しライターです。自動車に関する記事を中心に恋愛や投資、お酒など幅広くライティングをしています。学生時代は教員の道を志すも、人生経験のつもりで就職した自動車関係の会社でモノづくりと車の楽しさに取りつかれ、現在も自動車業界に従事。自動車業界での経験を活かした専門的な知識から、必要不可欠な情報まで誰にでも分かりやすくお伝えすることを心掛けています。

台風や地震など災害が多く発生する日本では、もしものときの備えが重要となります。

ライフラインの中でも特に重要なのが「電気」です。

 

これまで発生した大規模地震では、電気の復旧に5~7日ほどの時間を要しています。

電気を当たり前に使用している現代では、急な停電は不便を感じるだけでなく健康にも影響を及ぼすこともあります。

 

そんなときのために、車から住宅に電気を供給する開発が進んでいます。

それが「クルマde給電」です。

今回は、もしもの備えと新しい車と住宅の形であるクルマde給電についてご紹介します。

 

クルマde給電とは?

クルマde給電

「クルマde給電」とはトヨタホームが開発したハイブリッド車などの電動車から住宅に電気を供給するシステムのことです。

車と住宅をケーブルでつなぐことにより、家庭で車の電気が使用できる仕組みです。

ハイブリッド車以外にも、電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド車(PHV)、燃料電池車(FCV)といったすべての電動車でクルマde給電が利用できます。

 

クルマde給電と似たものに「V2H(Vehicle to Home)」があります。

クルマde給電とV2Hの違いは、V2Hは車と住宅で電気を行き来できるのに対して、クルマde給電は車から住宅へ電気を供給する一方通行である点です。

 

V2Hは車のバッテリーを蓄電池として活用し、車に充電した電気を家庭用として使用するシステムです。
(反対に住宅から車に充電することも可能)

一方、クルマde充電はエンジンを始動させて作った電気やバッテリーに蓄えられた電気を住宅に供給する仕組みです。

V2Hは日常的な電気の使用として、クルマde給電は緊急時の備えとしてといった特徴があります。

 

クルマde給電の特徴は?

車から住宅に電気を供給するシステムであるクルマde給電には、どのような特徴があるのでしょうか。

クルマde給電は災害時だけでなく、アウトドアでも活躍してくれる万能なシステムなのです。

 

緊急時の備えになる

クルマde給電は急な停電や災害時などに住宅に電気を供給できます。

クルマde給電を活用すれば、停電時でも自宅で電気が使えるので在宅避難が可能です。

そのため、避難所などで密集やプライバシー問題などの不安を抑えることができるでしょう。

 

また、クルマde給電は最大で1,500Wの給電が可能であり、消費電力が1日400W程度であれば、約4.5日分の電気を供給できます
(プリウス、プリウスPHVの満充電・ガソリン満タン時)

災害時の電力の復旧には5日前後かかるため、災害時の備えとしては力になってくれることでしょう。

 

HEV車で給電が可能

電気を住宅に供給するシステムにはV2Hもありますが、V2Hは電気自動車やプラグインハイブリッド車といった外部から車に充電できることが条件となります。

しかし、クルマde給電はハイブリッド車からでも家に給電できるのが特徴です。

車載コンセントから住宅の給電インレットにケーブルでつなぐだけで電気を送ることができます。

クルマde給電はハイブリッド車に対応しており、PHVや電気自動車よりも選択肢が多いため、非常に使い勝手がよいといえるでしょう。

 

アウトドアでも活躍

近年人気が高まっているキャンプや車中泊などのアウトドアでも、クルマde給電は活躍してくれます。

車のコンセントから電源を取ることができるため、ポータブル電源を持ち運ばなくてもホットプレートや電気ポットなどが使えます。

また、普段から自宅で使っている電気ポットや炊飯器なども使えるので、初心者キャンパーにとっては揃える道具を減らすことができるのがメリットといえるでしょう。

 

クルマde給電の対応車種は?

車種

クルマde給電はハイブリッド車や電気自動車など幅広い車に対応しています。

しかし、クルマde給電はトヨタ自動車のグループ会社であるトヨタホームが提供しているシステムであり、原則としてトヨタ車が対象となります。

 

2022年9月時点では、22車種がクルマde給電に対応しています。

コンパクトカー

車種対象(グレード)設定
アクア全車標準装備
カローラ スポーツハイブリッド全車メーカーオプション
ヤリスハイブリッド全車メーカーオプション

 

ミニバン

車種対象(グレード)設定
ヴォクシーハイブリッド全車標準装備/メーカーオプション

(グレードにより異なる)

ノアハイブリッド全車標準装備/メーカーオプション

(グレードにより異なる)

シエンタハイブリッド全車メーカーオプション

 

セダン

車種対象(グレード)設定
カムリXを除く全車メーカーオプション
プリウス全車標準装備
プリウスPHV全車標準装備

(DC外部給電システムはメーカーオプション)

MIRAIZ “Executive Package”

Z

G “Executive Package”

G ”A Package”

G

標準装備

※Advanced Drive設定グレードはクルマde給電設定不可

カローラハイブリッド全車メーカーオプション

 

ワゴン

車種対象(グレード)設定
カローラ ツーリングハイブリッド全車メーカーオプション

 

SUV

車種対象(グレード)設定
クラウン全車標準装備
RAV4ハイブリッド全車メーカーオプション
RAV4 PHV全車標準装備
ハリアーハイブリッド全車メーカーオプション
C-HRハイブリッド全車メーカーオプション
ヤリス クロスハイブリッド全車メーカーオプション
カローラ クロスハイブリッド全車メーカーオプション
RAIZEハイブリッド全車メーカーオプション
bZ4X全車標準装備

 

小型モビリティ

車種対象(グレード)設定
C+pod全車メーカーオプション

 

クルマde給電を取扱っている住宅メーカー

トヨタホーム スマートステージ

クルマde給電はトヨタホーム以外にも、ミサワホームやパナソニックホームズでも取扱っています。

ミサワホームやパナソニックホームズで家を建てた方やこれから建てられる方は、クルマde給電を検討することが可能です。

 

クルマde給電に必要な準備は?

クルマde給電は、もしものときに備えてあると安心なシステムです。

それでは、クルマde給電を始めるにはどのような準備が必要になるのでしょうか。

必要な準備と費用についてみていきましょう。

 

設置工事

クルマde給電を利用するには専用設備の設置が必要です。

住宅側に「切替スイッチボックス」「車両接続用装置」「給電インレット」の取付けをおこないます。

給電インレットと外部電源接続用ケーブルをつなぐことで、車から住宅へ電気を送ることができるようになります。

 

設置工事費用は?

クルマde給電の設置費用は専用設備と工事費用合わせて398,000円~(税込)となります。

住宅の条件により追加設備や追加工事が必要になることもありますが、V2Hの設置費用と比較すると格安なのが特徴といえるでしょう。

また、新築建築時にクルマde給電を採用する場合は250,000円~(税込)から取り付け可能です。

 

一方、V2Hスタンドは設備の本体価格が965,000円(税込)となり、追加で工事費用が発生するためクルマde給電は半額での設置が可能ということになります。

クルマde給電は車への充電はできませんが、ハイブリッド車にも対応している点と災害時の備えといった点を考慮すると決して高い価格ではないでしょう。

 

まとめ

災害の多い日本では万が一に備えて数日間は自力で生活ができる準備が必要となります。

クルマde給電はそんな災害の備えとして車と住宅をつなぐ新しい形として近年注目を集めています。

 

クルマde充電の特徴は、ハイブリッド車など全電動車に対応している点です。

ハイブリッド車も対象となるため災害の備えとしての車ではなく、普段使いの車として好きな車種を選べるのも大きな特徴となります。

 

また、災害時だけでなくアウトドアでも電源として電化製品への給電もおこなえるためアウトドア好きの方にもおすすめです。

災害とアウトドアなど多くの場面で活躍してくれるクルマde給電は、私たちの生活に多くの安心と楽しみを提供してくれることでしょう。

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