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中古車が新車より高い!?中古車価格の高騰と今後の中古車市場の動向について徹底解説!

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Takayoshi Kyoda

Takayoshi Kyoda

静岡県静岡市在住。30歳を機に、新たな挑戦としてライティング業を始めた駆け出しライターです。自動車に関する記事を中心に恋愛や投資、お酒など幅広くライティングをしています。学生時代は教員の道を志すも、人生経験のつもりで就職した自動車関係の会社でモノづくりと車の楽しさに取りつかれ、現在も自動車業界に従事。自動車業界での経験を活かした専門的な知識から、必要不可欠な情報まで誰にでも分かりやすくお伝えすることを心掛けています。

今、自動車販売の市場に大きな異変が起きていることをご存じでしょうか。

新車の大幅な納期遅れ、新規受注の停止などさまざまな異変が起きていますが、その中に1つに「中古車の高騰」があります。

中古車といえば新車より安価に車を購入できることが大きな特徴とメリットでしたが、現在は中古車が新車より高くなっているという現象が起きています。

今回は中古車の高騰原因と今後の中古車市場の展望について徹底解説していきます。

 

目次

中古車とは?

中古車

中古車とは新車として生産されたものが一度は誰かの手に渡り使用された車となります。

もともと個人が所有していたケースもあれば、法人の社用車やレンタカーとして使われていたなど、さまざまなケースがあるでしょう。

 

また、中古車の中には未使用車やほとんど使用されていない車もあり、このような車は「新古車」と呼ばれています。

新古車にはさまざまな種類がありますが、ディーラーで試乗車や展示車として使われていた車が、そのまま中古車として販売されるケースも少なくありません。

そのほか、ディーラーが販売目標達成のためにお店として車を購入し、それを「未使用中古車」として販売することもあります。

 

中古車の場合、メーカーオプションは選べず、ディーラーオプションしか選べないなどの制限があるものの、最大の魅力はなんといっても新車よりも安いことです。

また、新車のように車の完成を待たずに済むので早いタイミングで車を受け取れる点もメリットといえるでしょう。

 

中古車が新車より高い理由は?

中古車 高い

中古車の最大のメリットは価格の安さですが、実は近年の中古車は新車より高いといった現象が起きています。

その理由は、大きく分けて「新車の納期遅れ」と「アメリカの政策」の2つがあります。

 

新車の納期遅れ

これまでは新車を注文してから数か月で納車されるのが一般的でしたが、早くても半年、長い場合は1~3年以上も時間がかかることもあります。
※2022年8月30日現在

車検のタイミングや車の不調などが理由で新車を購入しようとしても、以前のようにすぐに手に入らない状況になっているのです。

 

そのため、すぐに車を買い替えたい人は中古車を検討するようになり、中古車の需要が高まったことから、中古車が新車より高いという現象が起きています

では、なぜ新車の納期がこんなにも遅れているのでしょうか。

納期遅延の原因は主に2つあると考えられます。

世界的な物流の混乱

新型コロナウイルスは発生した当初、世界的な経済の停滞や人と物の流れが停止したことにより物流業界は事業規模の縮小を余儀なくされました。

しかし、世界で経済活動が徐々に再開し、停滞していた活動を挽回させるために急ピッチで輸出入が再開されると、縮小していた物流業界が対応しきれない事態が発生しました。

自動車業界もこの煽りを受けて、海外からの部品調達に遅れが発生し車の生産ができない状況になりました

世界的な物流の混乱により、新車の生産活動が停滞する事態となったため新車を注文してもすぐに納車されず中古車市場に需要が流れるきっかけとなりました。

半導体不足

納期遅れの最大の理由として挙げられるのが「半導体不足」です。

半導体とは電子製品を動かすときに使用される重要なICで近年の自動車は電子部品が大幅に増えたことにより半導体不足の影響を大きく受けることになりました。

半導体は車に限らず家電やパソコン、産業機器など電気が使われるところではほとんどの確率で使用されます。

 

お家時間や在宅勤務などにより、電子製品の需要が世界的に高まったため半導体の生産が追いつかず世界的な半導体不足に陥ることになりました。

半導体不足は国や企業などがさまざまな対応を検討していますが、増産準備にも数年の時間がかかるため半導体不足はまだ続くと予想されています

 

アメリカの政策

中古車が新車より高い理由は、新型コロナウイルスだけなくアメリカの政策にも起因しているものがあります。

25年ルール

アメリカでは右ハンドルの車の輸入を制限し、登録や走行も禁止する法律があります。

しかし、これには例外があり製造から25年経ったものは適応されないことになっています。

このことを一般的に「25年ルール」といいます。

 

日本車は性能の高さと品質の良さからアメリカでも人気があります。

1990年後半に製造された車が25年ルールに適応されないことから、アメリカでは日本のスポーツカーなどの名車を中心に輸入が頻繁に行われるようになりました。

この傾向はスポーツカーに限らず、ミニバンやセダンでも起こるようになっています。

 

日本の中古車がアメリカに輸出されるようになり、日本では中古車が品薄状態となり中古車が新車より高い状況を引き起こす原因にもなりました。

 

今後の中古車市場の動向は?

中古車 動向

新車がなかなか手に入らない中で、中古車が新車より高い状況は車を購入したい人にとっては苦しい状況です。

中古車が新車より高い状況はいつまで続くのか心配されている方もいるでしょう。

 

残念ながら、この状況はまだ数年くらい続くと予想されています。

 

その理由の大きな理由は半導体不足にあります。

半導体は我々の日常生活の中で至るところに使われていますが、新型コロナウイルスによる経済活動の挽回から今後も半導体の需要は高まると予想されます。

半導体不足に対する対策は国や企業など世界中で検討されていますが、半導体の供給体制をアップさせるには準備に数年かかるためすぐに解消されることは難しいでしょう。

 

車を早く、安く入手する方法はある?

車 早く

「中古車は新車より高い」「新車はすぐに納車されない」といった状況ですが、それでも故障やライフステージの変化に伴いすぐに車を買い替えたい方もいるはずです。

このような場合は、どうしたらよいのでしょうか。

 

すぐに車を買い替えたい方は車の「サブスクリプション」を利用すると早く、安く車が手に入る可能性があります。

車のサブスクリプションは毎月定額を支払って新車に乗れるサービスです。

各自動車メーカーからサブスクリプションのサービスが展開されており、幅広い層から注目を集めています。

 

このような車のサブスクリプションは整備費用や税金、保険など込みで月額の定額制になっていることがほとんどです。

これまでは車を持つと車検や税金、保険などお金がかかる印象がありましたが、サブスクリプションを使えば安い維持費で車を持つことが可能になります。




クルマのサブスクはKINTO

また、サブスクリプションで提供される車は自動車メーカーがサービス浸透のために先行で発注をしていることがあります。

そのため、普通に新車を購入するよりも早く納車されることがあります

 

まとめ

世界的な経済の混乱やアメリカの25年ルールは、日本の自動車市場に大きな影響を与えています。

これまでは中古車は安く、すぐに手に入る車と考えられていましたが現在では新車より高く、品薄状態となっています。

この状況はあと数年続くと考えられていますが、サブスクリプションという新しいサービスを利用することで車を手に入れることができるかもしれません

 

時代の変化にあるときこそ、新しいサービスを利用して車を手に入れられる可能性を探っていきましょう。



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