車を所有することで掛かる維持費の1つにメンテナンス費用があります。
その中でも、法令で定められているものが「車検」です。
車を安全に乗るためにも欠かせない「車検」ですが、ディーラー、民間工場、車検専門店など様々な選択肢があり、どれを選んだら良いのか迷ってしまいます。
今回は、車検をどこで受けたら良いか迷っているドライバーのために、各業者のメリットとデメリットを紹介していきます!
目次
車検を受けなければならない!
車検の正式名称は「自動車継続検査」といい、一般的には略して「車検」と呼ばれています。
車検は国が定める自動車の安全基準を満たしているか確認する、法令で義務付けられている検査です。
車検を受けていない車、車検に合格しない車は、公道を走ることができません。
一般的な家庭で使用する乗用車や軽自動車は、新車購入の場合最初の車検は3年後、それ以降は2年ごとに車検を受けなければいけません。
※中古車購入の場合が車検有効期限によって最初に受けなければならない車検時期が異なります。
車検は有効期限の満了前であれば、いつでも受けることが可能です。
しかし、車検は車検を通した日を起点に計算されるため、早く受けすぎると有効期限が上書きされてしまいます。
そのため、車検は有効期限満了の1か月前を目安に受けるのが良いでしょう。
車検はどこで受けられる?
車検を受ける方法は業者に依頼する方法と自分で点検した車を運輸支局(軽自動車は「軽自動車検査協会」)に持ち込むユーザー車検の2つがあります。
ユーザー車検は車に詳しい人にとっては費用も抑えられて、メリットのある方法です。
しかし、車に詳しくない方にとっては時間と手間も掛かるため業者に依頼する方が安心で確実です。
業者での車検の代表として、ディーラー、カー用品店、ガソリンスタンド、民間工場、車検専門店の5つがあります。
今回は、この5つの業者のメリット、デメリットを紹介しますので、自分に合ったベストな車検店舗を見つけてください。
ディーラーで車検を受けるメリットとデメリット
まずは、ディーラーの車検です。
ここでは、自動車メーカー系列の新車、中古車の販売を行う正規ディーラーでの車検について紹介します。
メリット
ディーラー車検の最大のメリットは自社の車を専門に扱っているという専門性と安心感です。
特に最近の車は、電子製品が増えていることや、ハイブリッド車やディーゼルエンジンなど各自動車メーカーで車の特徴が出てきています。
自社の車を専門としているディーラーであれば、特有な部品や複雑な仕組みであっても細かいところまで点検をしてくれます。
車検後に不具合が発生した場合でも、サポートしてくれるサービスが付いていることもあるので、安心して乗り続けることができます。
また、部品交換も純正部品で行ってくれるため、社外品を使用して車に合わず不具合が起きてしまうといったリスクも低減できます。
デメリット
ディーラーでは、サービスが充実している反面、費用が高いところが最大のデメリットです。
交換部品も純正部品が基本となるため、車検の回数を重ねるごとに交換部品も増え、費用が高くなることもあります。
他にもディーラーでは修理車であったり、定期点検であったりと持ち込まれる車が多いため、車検に日数を要する場合もあります。
そのため、早く愛車を受け取りたい人にとってはデメリットになるでしょう。
カー用品店で車検を受けるメリットデメリット
普段、部品交換やアクセサリーなどの購入で利用する人も多いかもしれません。
しかし、大手のカー用品店でも、車検を受け付けているお店が多くあります。
カー用品店での車検は、どのような特徴があるか見ていきましょう。
メリット
カー用品店は様々な自動車部品を揃えているため、交換部品が必要になってもすぐに入手することが可能です。
また、様々なメーカーや種類があるため、価格を抑えることもでき、性能、ブランドなどの色々な観点から好きなものを選ぶことができます。
最近では、車検に力を入れるカー用品店も増えているため、価格やスピードでもメリットを感じられるようになってきました。
デメリット
カー用品店は車検や整備を専門としているお店ではないため、店舗や作業者によって車検の質に差が出てしまいます。
特に年式が古い車だと、追加整備が必要になることもあり、専門性がないと対応が難しい場合もあります。
カー用品店は、交換や取り付けをメインにしているため、点検や整備といった観点では他の業者と差が見られるでしょう。
ガソリンスタンドで車検を受けるメリットとデメリット
意外と知らない人もいますが、ガソリンスタンドでも車検を受け付けているところがあります。
ガソリンスタンドでは、独自の特典などを用意している場合もあるので、車検の際には候補にしてみるのも良いでしょう。
メリット
ガソリンスタンドでの車検は費用が安いことが最大のメリットです。
今回紹介する5つの中でも1、2を争う安さになる可能性もあります。
また、部品交換が発生した場合も、純正部品以外を選ぶことができるので、追加費用も安く済むことが期待できます。
そして、ガソリンスタンドで車検をすると「ガソリン割引」や「洗車サービス」などの特典が付くこともあります。
これは、ガソリンスタンドならではのサービスで、よく利用するガソリンスタンドであれば嬉しい特典となるでしょう。
デメリット
一方、デメリットは整備環境や整備士の技術にバラつきがあることです。
ガソリンスタンドは車検を専門にしている業者ではありません。
そのため、整備環境の充実や整備士の教育に力を入れていない場合もあり、時間がかかってしまうことがあるでしょう。
また、代車を用意していないところもあるため、代車が必要な方にとってはデメリットになります。
民間工場で車検を受けるメリットとデメリット
民間工場でも車検を受けることが可能です。
民間工場は地元や地域で馴染みがある人も多いのではないでしょうか。
民間工場には、「認定工場」と「指定工場」という2種類があります。
「認定工場」では工場で車検を完了することができず、お店の人が運輸支局に車を持ち込んで検査を受けて、車検を通します。
対して「指定工場」では、整備士が自ら点検と整備を行い、その場で車検を通すことが可能となります。
「認定工場」か「指定工場」かによって、時間や費用が変わることもあるので、事前に確認をしましょう。
メリット
民間工場のメリットは車検費用が安く、交換部品も純正以外を選ぶことができるため価格を抑えられるところです。
車検後に不具合が起きた場合でも、無償で対応してくれるお店もあります。
また、地域に根差して個人で経営しているところも多いです。
そのため、細かなところまで点検をしてくれ、気軽に相談に乗ってくれるところもいい点でしょう。
デメリット
民間工場は、お店によって技術力に差が出ることがあります。
特に、最近の車は電子製品や電気系統が増えていますが、民間工場ではこの辺りの整備を苦手としている工場もあります。
また、土日祝を休みとしているお店もあるため、車検を早く通したい人や土日祝が休みの人にとっては利用が難しいかもしれません。
車検専門店で車検を受けるメリットとデメリット
車検専門店はテレビCMなどでも大々的に宣伝されており、知っている方も多いでしょう。
また、フランチャイズで展開している業者も多く、街中で見かけたことがある人も多いのではないでしょうか。
メリット
車検専門店は「車検」を専門にしているため価格が安く、そして早いことが最大のメリット。
価格設定が明瞭化されており、サービスも均一なため、とにかく分かりやすいのが特徴です。
車検専門店は、できるだけ費用を抑えて早く車検を済ませたい人にとっては非常におすすめです。
デメリット
価格もサービスも分かりやすい車検専門店ですが、基本的に必要以上のメンテナンスは行いません。
そのため、車検項目以外の整備やサービスはディーラーよりも劣ってしまうといえるでしょう。
また、故障が見つかった際も部品交換や整備ができないこともあるので注意が必要です。
車の状態に不安がある人は見積りのときに部品交換の可否などについても相談することが大切です。
まとめ
車検は自分だけでなく、車に乗せる人、歩行者など様々な人の安全を守るために決まった期限までに必ず受けるようにしましょう。
車検を依頼する業者にはディーラーや整備工場、ガソリンスタンドやカー用品店、そして車検専門店などがあります。
それぞれ、車検にかかる費用や特徴などが大きく異なります。
そのため、車の状態やドライバーこだわりに合わせて選ぶことが大切だといえるでしょう。
さらに、価格以外の品質やサービスなどで満足を得られることがあります。
満足が行くお店選びをして、安全で楽しいカーライフを満喫してください!