2021年9月14日にカローラシリーズ初SUVとなるカローラクロスが発売されました。
トヨタからは既に複数車種からSUVが販売されていますが、このカローラクロスはコンパクトサイズとミドルサイズの中間といえます。
ミドルコンパクトSUVではライバル車であるホンダ ヴェゼルが2021年4月一足先に市場投入され、売れ行きも好調。
この記事ではこの2車種の特徴を比較していきます。
目次
カローラクロスとは?
(※出典:トヨタ自動車 https://toyota.jp/corollacross/gallery/?padid=from_corollacross_top_navi-menu_gallery)
カローラ史上初SUVとなるカローラクロス。
発売1ヶ月も経たないうちに受注3万台数を突破しました。
さらに、2021年11月の登録車販売数ではトヨタ「カローラ」が1位になりましたが、これはカローラクロスの販売が好調だったためとみられています。
世界的なSUV需要増を受けてカローラシリーズとして初めて開発されたモデル。
車格ではC-HRとRAV4の中間です。
RAV4よりも小型でC-HRより実用性が重視されています。
同クラスのC-HRはデザイン性と都会的な個性が売りでしたが、それに比べると洗練されたデザインでオーソドックスなSUVといえるでしょう。
ヴェゼルとは?
(※出典:本田技研工業株式会社 https://www.honda.co.jp/VEZEL/webcatalog/styling/design/)
ヴェゼルは2013年に発売されたコンパクトSUVです。
3代目フィットをベースに開発され、都会派SUVとして登場。
スタイリッシュなデザインが魅力です。
そもそも、Vezelという車種名は英語で「カットした宝石の小さな面」を表す「Bezel」と、乗り物を意味する「Vehicle」を組み合わせた造語です。
「多面的な魅力と価値を持つ車」という想いが込められていると言われています。
新型のヴェゼルは2021年4月に先代からフルモデルチェンジされた形でデビュー。
実用性だけではないプラスアルファの価値を提供することを目指しています。
発売1ヶ月で3万台を超える受注が集まり幸先の良いスタートを切ることができました。
ただ、8,9月の販売数については落ち込み気味に。
しかし、10月は約6,800台、11月は約5,300台と月間目標5,000台を達成しています。
カローラクロスとヴェゼルの違いと特徴は?
カローラクロスとヴェゼルは同じコンパクトミドルサイズSUVのライバル車ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
外観や安全性能などで比較してみましょう。
ボディサイズ
カローラクロスの全長は4,490 mm x 全幅 1,825 mm x 全高 1,620 mm。
ヴェゼルは全長4,330mm×全幅1,790mm×全高1,580〜1,590mm。
カローラクロスがヴェゼルよりも全長160㎜、全幅35mm、全高は30mm~40mm大きく作られています。
全長で160mmの差がありますが、1万円札の横の長さ同じ。
これくらいの違いイメージして頂けばよいでしょう。
外観はカローラクラスの方が少しワイルドでアウトドアのテイストが強くアクティブな印象。
一方、ヴェゼルはより洗練された都会的なイメージのデザインです。
燃費性能
では、燃費性能を比較してみましょう。
カローラクロスは1.8Lガソリン+モーターのハイブリッド車で2WDがWLTCモード26.2km/L、4WDがWLTCモード24.2km/L。
1.8LガソリンがWLTCモード14.4km/Lです。
ヴェゼルはハイブリッド車2WDがWLTCモード24.8-25km/L、4WDがWLTCモード22km/L。
ガソリン車では2WDがWLTCモード17km/L、4WDがWLTCモード15.6km/Lとなっています。
ハイブリッド車ではどちらも非常に高い燃費性能を保持していますが、カローラクロスの方がやや勝っています。
一方でガソリン車で比較すると、ヴェゼルの方がやや優勢。
排気量が抑えられているため、低燃費を実現しています。
カローラクロス | ヴェゼル | ||
ハイブリッド | FF | 26.2km/L | 24.8-25km/L |
4WD | 24.2km/L | 22km/L | |
ガソリン | FF | 14.4km/L | 17km/L |
4WD | - | 15.6km/L |
安全性能
安全性能はカローラクロスもヴェゼルも充実しており安全性は抜群です。
それぞれの主な装備を見ていきましょう。
カローラクロス
カローラクロスには全車標準でToyota Safety Senseが装備されています。
昼夜の対車両・対歩行者と昼間の対自転車運転者の検知が可能な「プリクラッシュセーフティ」。
踏み間違いも警報とブレーキでアシストします。
「レーントレーシングアシスト」は白線や黄線が見えにくい場合も、先行車を追従してハンドル操作を助けてくれます。
高速道路走行での最適な車間距離の維持や渋滞時のノロノロ運転も先行車を検知して速度を調節。
前車に付いていく運転をサポートしてくれる「レーダークルーズコントロール」も搭載しています。
ハイビームとロービームを自動で切り替える「オートマチックハイビーム」は、面倒なヘッドライト切り替えが不要。
また、「ロードサインアシストカメラ」搭載で道路標識を自動で認識することができ、標識見逃しを防止します。
そして、駐車時支援機能も充実。
駐車場での衝突軽減や、車両周辺の確認もフルサポートしてくれます。
隠れた危険も潜む駐車時の安全をしっかりサポートしてくれるので、初心者ドライバーでも安心して運転することができるでしょう。
ヴェゼル
ヴェゼルには全タイプにHonda SENSINGが標準装備。
あらゆる面で安全をサポートしてくれます。
「衝突軽減ブレーキ」では、事故を事前に防ぐため、単眼カメラとミリ波レーダーで歩行者を素早く把握。
警告音と表示で運転者に危険を知らせ、衝突の危険があると判断すると強弱のブレーキを使い分けて衝突を回避します。
不注意による踏み間違いや急発進を防止する「誤発進抑制、後方誤発進抑制機能」も装備。
「アダプティブ・クルーズ・コントロール」が渋滞時にも適切な車間距離を保ち、先行車に追従して走行します。
アダプティブ・クルーズ・コントロールの機能により、長距離運転による疲労も軽減。
その他、車線はみ出しを回避してくれる「路外逸脱抑制機能」や「先行車発進お知らせ機能」、「標識認識機能」も搭載されており、安心な運転をサポートしてくれます。
どちらも大きな違いはなくカローラクロスもヴェゼルも安全性能は十分装備されています。
両車ともに不安のない運転が実現できるでしょう。
室内環境は?
ここでは、車内の広さについて比較していきます。
室内サイズは、カローラクロスが長さ1,805mm×幅1,505mm×高さ1,265mm。
ヴェゼルは長さ2,010mm×幅1,445mm×高さ1,225~1,240mm。
長さではヴェゼルの方がやや長いですが、幅や高さはカローラクロスが勝ります。
カローラクロスの室内
カローラクロスはヴェゼルより車格が大きいため、幅や高さには余裕があります。
そのため、乗車時の解放感は感じられるかもしれません。
また、後席でも2段階のリクライニングが可能。
後ろに乗車する人も快適に過ごせます。
荷室容量は5名乗車時で487L。
これはクラストップレベルの広さを確保しています。
リアシートが6:4分割可倒式なので、後席に人が乗った状態でも左右どちらかだけを倒し、長尺の荷物を積み込むことができます。
後席のシートをすべて前に倒せば、奥行1,885mmにもなり大きな荷物の積み込みも可能。
ヴェゼルの室内
ホンダならではの「センタータンクレイアウト」を採用しているため、燃料タンクを前席床下に収納。
この分車内や荷室の広さを実現しています。
ヴェゼルは室内の長さがカローラクロスより長い分リアシートの足元に余裕を持たせています。
そのため、後席に乗車時も広く感じられるでしょう。
荷室容量は非公開ですが、こちらもカローラクロスに劣らぬ大容量。
後席シートを6:4分割式なので、荷物に合わせたシートアレンジが可能です。
荷室の広さではカローラクロスの方がやや優位。
しかし、ヴェゼルはリアシートを倒すと荷室がフルフラットになるという点で使いやすいかもしれません。
ただし、カローラクロスでも2021年12月に発売のラゲージアクティブボックスを後付けすれば、フラットな空間を実現することができます。
金額は?
では、気になる価格について見ていきましょう。
ここでは、最上級モデルに注目して比較したいと思います。
カローラクロスの最上級モデルはHYBRID Z(4WD)で価格は税込み3,199,000円。
ヴェゼルの最上級モデルはe:HEV PLaY(2WD)で税込み3,298,900円です。
ヴェゼルの方が10万円ほど高く設定されています。
同等クラスであってもそれぞれの装備に違いがあるので優劣はつけがたいのですが、
サイズや室内の広さ、安全性能の充実を全般的にみても、カローラクロスの方がリーズナブルな印象を受けます。
特に最上級モデルは同じハイブリット車で、燃費性能もほとんど変わりがありません。
ヴェゼルの上級モデルe:HEV PLaYが2WDのみという点を見ても、カローラクロスがやや優勢かもしれません。
まとめ
カローラクロスはヴェゼルに比べ、サイズがやや大きく室内や荷室にも余裕があります。
リアシートが2段階リクライニングするという点でも、後席に人をのせて長距離移動する際にも快適に過ごせます。
また、価格もヴェゼルより全体的に抑えた設定。安全性能も必要十分です。
ヴェゼルはカローラクロスよりもややコンパクトですが、後席の足元が広い点や標準で荷室がフルフラットになることを考えると使いやすい印象です。
都会的でスタイリッシュさを求める方には良いかもしれません。
コストパフォーマンスが高く、使い心地のよさからカローラクロスの方が選択に自由度が高いのではないでしょうか。
カローラクロスは2021年9月14に発表されて以来、多くの受注を受けているとのこと。
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