空冷エンジン搭載のフォルクスワーゲンは、40年以上前に製造された車ですが、現在でも根強い人気があります。
空冷フォルクスワーゲンは、Type1~3がラインアップされており、それぞれに熱心なファンがいるのです。
Type1は別名カブトムシと呼ばれるビートル、Type2はワーゲンバスと呼ばれるバスタイプになります。
Type3は、ビートルより上級車の位置付けで誕生したモデルで、リアボディの形状により3つのタイプから構成されているのです。
Type3は、空冷フォルクスワーゲンの中でも、生産台数が少なくレアな存在になります。
今回は、そんなフォルクスワーゲンType3の魅力を紹介していきます。
目次
フォルクスワーゲンTYPE3の紹介
フォルクスワーゲンType3は、当時の西ドイツだけでなく、アメリカにも輸出されており、人気を博していた車です。
製造期間は、1961年から1973年の12年間となっており、ビートルより短い期間の製造ではありますが、十分なロングセラーモデルと言ってもよいのではないでしょうか。
フォルクスワーゲンType3は、他の空冷ワーゲン同様にOHV水水平対向4気筒エンジンをリアボディに搭載。
フォルクスワーゲンType3は、リアボディの形状により、3つにタイプに分かれるので、それぞれ紹介します。
ノッチバック
2ドアセダンタイプで、ジェントルな印象の外観が特徴です。
ファストバック
2ドアセダンタイプですが、リアウィンドウが寝ているためスポーティな印象があります。
スクエアバック
2ドアのステーションワゴンタイプで、日本ではバリアントという名称がポピュラーです。
フォルクスワーゲンType3は、年式によってもボディ形状が異なり、呼称が違います。
1961年~1969年の製造がアーリーモデル、1970~1973の製造がレイトモデルです。
魅力ポイント
フォルクスワーゲンType3の魅力は、最新の車とは一線を画すクラシカルなデザインと、空冷エンジンならではのライドフィーリングではないでしょうか。
クラシック車特有の趣のあるデザインは、見る人の目を惹きつけ、シンプルで落ち着いた内装とアナログなメーター類も気分を高めてくれます。
空冷水平対向エンジンは、現代の車にはないライドフィーリングが特徴で、エンジンの鼓動や排気音を感じながら、ダイレクトな操作感が楽しめるのです。
40年以上前に製造された車ながら、パーツ供給が安定している点や、シンプルな構造のためメンテナンスがしやすい、といった点も魅力ではないでしょうか。
乗るための注意点
フォルクスワーゲンType3を乗る際には、いくつかの注意点があります。
1.真夏の渋滞に注意
空冷エンジンのウィークポイントは、放熱性が良くない点です。
市街地でのStop&Goであれば、特に問題はありませんが、気温30度以上になる真夏の渋滞に長時間はまると、アイドリング不安定などの不具合が生じる場合があります。
オーバーヒートは滅多にありませんが、真夏の渋滞には注意が必要です。
2.ガソリンはハイオク仕様
ガソリンは基本的にハイオク仕様となっています。レギュラーガソリンエンジンでも作動しますが、調子良く乗るためにはハイオク仕様が良いでしょう。
なお、車両の状態にもよりますが、燃費は街中7~9km、高速で10km~12kmが目安になります。
3.始動時はアクセルペダルを踏む
エンジン始動時は、アクセルペダルを踏んでからイグニッションをオンにします。アクセルペダルがフットチョークを兼ねているからです。
アクセルペダルを踏まずにイグニッションをオンにすると、エンジンのかかりが悪い場合があるので注意してください。
4.クーラーが標準装備されていない
クーラーが標準装備されていないので、夏場は車内の温度がかなり高くなります。ですが、後付けの扇風機やクーラーなどがあるので対策は可能です。
ちなみに、ヒーター機能は標準装備されているので、真冬でも快適にドライブできます。
まとめ
フォルクスワーゲンType3は旧車の部類に入りますが、いくつかの注意点を押さえれば、現代の交通事情でも十分に通用するドイツ車らしい質実剛健な車です。
最新の車にはないクラシックなデザインと高揚感あるライドフィーリングを、フォルクスワーゲンType3で味わっみてはいかがでしょうか。